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共有持分買取業者から突然連絡が来たら?無視してはいけない理由と正しい対応方法

作成:2025年3月28日 更新:2025年10月31日
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「他の共有者から持分を買い受けたから同様に買い取らせてほしい」――知らない共有持分買取業者から突然連絡を受けて戸惑っていませんか?

共有持分買取業者は、他の共有者から持分を買い取り、最終的に不動産全体の取得を目指しています。

そして、対応を誤ると、突然訴訟を起こされることもあります。

本記事では、共有持分買取業者から連絡が来た場合の正しい対応方法を、弁護士が分かりやすく解説します。

1 「共有持分」とは何か?

「共有持分」とは、不動産を複数人で所有している場合の各人の所有割合を指します。

共有持分だけを持っている場合でも、不動産全体を使うことはできます。ただし、持分の割合に応じた制限を受け、他の共有者との調整が必要になります。

ただし、共有持分それ自体の処分は各共有者が単独で行うことができます。

しかしながら、他の共有者との調整が必要な権利という性質上、共有持分の売却は一般市場では困難です。

2 共有持分買取業者とは?

持分買取業者とは

共有持分買取業者は、他の共有者から共有持分を買い取り、最終的に不動産全体の取得を目的とする会社です。

共有不動産は共有状態のままでは高値で売却しにくいため、業者は共有者から比較的安い価格で持分を買い取り、全ての持分を集めて単独所有権とした上で、高値で売却・再開発を行うのが典型的なビジネスモデルです。

業者の中には誠実に対応する会社もありますが、相場より著しく低い価格で買い叩いたり、訴訟をちらつかせる悪質業者も存在します。

そのため、連絡を受けた場合は慎重な対応が必要です。

3 持分買取業者が関与する典型ケースとは?

共有持分買取業者が登場する典型的なケースとしては、以下のケースです。

共有持分買取業者が関与する典型的なケース

(1)他の共有者と連絡が取れない、所在が不明

まず、相続が数次にわたって発生しているなど、他の共有者と連絡がつかない、他の共有者の所在が不明なケースが典型的です。

自身が共有持分を持っていることを認識しておらず、共有持分買取業者から連絡が来て初めて認識するケースもあります。

(2)他の共有者と仲が悪い、離婚などで連絡が取りづらい

次に、他の共有者と仲が悪くて連絡を取っていないとか、離婚した後に共有名義のままになっている場合も典型的なケースです。

共有不動産に居住している共有者は、共有持分買取業者から持分を買い取るのか、任意売却に応じなければならないのかを決断、協議しなければなりません。

(3)共有物の処分方針について共有者間で協議が整わない

共有物の処分方針について共有者間で協議が整わない場合も典型的なケースです。

例えば、一部の共有者は居住しているため売却を希望しないが、居住していない共有者は任意売却を希望するというような場合です。

4 共有持分買取業者への対応方法

(1)買取金額の根拠を示してもらう

まず、業者からの買取金額の提案がある場合は、その根拠を示してもらいましょう。

そして、金額の根拠(査定書、鑑定書)が信用できるかは、確認・検討が必要です。

自身でも不動産の査定を取ったり、場合によっては不動産鑑定士に相談することも必要です。

(2)業者からの連絡を無視しない

突然知らない業者から連絡が来て怖い、怪しいから無視したいという気持ちは当然です。

しかしながら、共有持分買取業者の場合、無視することはお勧めしません。

なぜなら、共有者(またはその持分を買い取った業者)は、裁判所に共有物分割訴訟を提起できるので、連絡を放置・無視すると訴訟提起されるからです。

したがって、裁判を避けるためには、業者からの連絡は無視せず、内容を確認した上で冷静に対応することが重要です。

(3)業者の言いなりにならない

また、業者から、固定資産税等の負担や不動産使用料の請求(償還請求)が行われる事もあります。

数十万単位の費用の請求に委縮し、業者の言いなりにならないよう注意が必要です。

法的に反論できる部分は、しっかりと反論し、毅然とした対応をすることが重要です。

(4)早めに弁護士に相談する

共有持分買取業者との交渉では、法的知識の有無で結果が大きく変わります。

価格交渉や共有物分割請求への対応、持分の買い取りなど、状況に応じた判断が必要です。

業者とのやり取りに不安を感じた段階で、早めに弁護士に相談するのがおすすめです。

初期対応を誤らなければ、有利に交渉できる可能性があります。

5 持分を買い取りたい場合

持分買取業者に売却したくない場合は、自ら持分を買い取る交渉が必要です。

ただし、持分買取業者は全ての持分の取得が目標であるため、容易には応じません。

そのため、次のような点を検討・準備の上で交渉を行うことになります。

・業者の査定額の妥当性の検討

・買取資金の準備

・現物分割との併用の可否(大きな土地の場合など)

・固定資産税・管理費用の立て替え実績(求償の可否)

・裁判で買い取る判決(価格賠償の判決)が出る見込み

6 業者から提案される買取金額は要注意

売却自体は応じるとしても、業者から提案された買取価格は注意が必要です。

というのも、業者提案の買取価格は、相場よりも低く設定されている事が少なくないからです。

(1)適切な取引事例が対象となっているか

業者が用意した査定は、偏った取引事例が用いられていることがあります。

周辺の公示価格、路線価、評価証明書の額なども比較しながら、適切な取引事例なのか検討が必要です。

(2)「共有減価」で不当に安く査定されていないか確認する

「共有減価」とは、共有持分が単独で売却しづらい等の理由から、価値を下げて評価することをいいます。

査定や鑑定をした場合、数割程度の減価がされることがあります。

ただし、共有者が自身と持分買取業者の二者で、共有持分を買い取れば単独所有となるような場合など、共有減価をすることが妥当ではないケースもあります。

業者の中には「共有だから安くなるのは当然」などと主張してくることもありますが、その根拠をしっかり確認する必要があります。

7 よくあるQ&A

共有持分買取業者から提示された金額で売っても大丈夫?

持分の買取価格は市場価格より大幅に安いことが多いため注意が必要です。
場合によっては、自ら取得して所有権にしてから売却した方が経済的に利益が大きくなります。

共有持分買取業者や他の共有者の持分を買い取りたい場合、弁護士に交渉を依頼できますか?

可能です。
持分買取業者や他の共有者に対する通知や裁判対応まで対応できます。

買取業者からの連絡を無視したらどうなりますか?

放置すると業者側は裁判を起こしてきます。
したがって、業者からの連絡については対応が必要です。
弁護士が代わりに対応することも可能です。

8 まとめ

共有持分買取業者からの連絡は、放置すれば裁判に発展するおそれもあります。

しかし、冷静に対応すれば、有利に解決できるケースも少なくありません。

業者から突然連絡が来て不安を感じている方は、一人で抱え込まず、早めにご相談ください。業者との交渉や裁判対応も弁護士が代理で行うことができます。

初期対応で結果が大きく変わることもあります。

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